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VMDとは?アパレル業界だけじゃない!VMDの基本と効果的な視覚演出について

VMDの基本と効果的な視覚演出について

アパレル業界ではよく耳にする「VMD(ブイエムディー)」というワード。VisualMerchanDising(ビジュアルマーチャンダイジング)の略であり、日本語に訳すと「視覚的演出効果」という意味になります。

広い意味では店内の展示装飾といった飾り付けの意味で使用されており、アパレル業界ではマネキンを使った店内装飾などが該当します。

このVMDとは単にキレイに飾り付けが出来たら良し!といった自己満足のものではありませんので今回はVMDの基本についてお話させていただきます。

VMDとは:VMDの基本

人間は視覚(目)から87%もの情報を得ます。これだけでいかに視覚情報に訴える事が重要であるかは一目瞭然です。

VMDといっても様々なパターンと手法が存在し、あなたもきっと一度は体験しているはずです。

  • アパレルショップのマネキンが着ている服を購入した
  • コンビニでレジ横においてある商品を購入した
  • 本屋で人気コーナーにおいてある商品を購入した
  • 空港で外国人がガチャガチャを回しているのを見た事がある

など。

コンビニでレジの横にちょっとした商品が置かれているのを見た事があると思います。一見何気なく置かれているあの商品も実はVMD手法の一つであり、ちゃんとした狙いがあって配置されているんですね。

例えばコンビニのレジ横に眠気覚ましの商品が置かれていたとします。

この場合、運送中に立ち寄ったトラックの運転手や、営業車両を運転中のセールスマンといった運転中に眠くなってしまう可能性のある方が対象となり、レジ横に「眠気覚まし」の商品がおいてある事で、買ってくれるかもしれない。

そんな狙いがあって配置されているんですね。

このように、ただ単に商品を飾り付けるのではなく、利用するユーザーの「導線」を考える事がVMDを考えるにあたっての第一歩であり、基本なんですね。

VMDとは:効果的な演出について

ではより効果的な演出とはどういったものか。例えばPOPを取り付けるのも効果的です。

もう一つより効果的な手法が店内で働くスタッフの「オペレーション」です

分かり易く、先ほどの眠気覚ましの商品で例えると、

スーツを着たユーザーが眠気覚ましの商品に気づいた時に、レジを担当しているスタッフが一声かけるといったオペレーションです。

レジスタッフ
レジスタッフ
お仕事お疲れ様です。その商品、眠気覚ましに効くと評判なのでお一ついかがですか?
お客様
お客様
そうなの?じゃあ一つ買おうかな

といったイメージです。もちろん声をかけたお客様が全員買われるなんて事は有り得ませんが、たとえ購入に至らなくても声をかけてもらった事に対して不満に思う人はいないと思います。

この様に導線を考えた商品の展示、装飾に加え「店内スタッフのオペレーション」が加わる事でより効果的な演出となります。

VMDとは:具体的な進め方

ではどのようにVMDを進めていけば良いか。

VMDを進めていくにあたり、以下の流れに沿って進めていく事でスムーズな進行が可能です。

VMDの進め方
  1. 売りたい商品を決める
  2. チームメンバーを決める
  3. 購入ユーザー層を考える
  4. 店内の導線を考える
  5. 商品の飾り付けを考える
  6. 店内スタッフのオペレーションを考える

では順にみていきましょう。

①売りたい商品を決める

まずは売りたい商品を決めますが、商品の決め方は「チームメンバーを決めた後」でも問題ありません。

商品が先に決まるというのは店長からの指示といったトップダウンのケースが多いです。

例えば

  • 販売数が目標より遅れている商品
  • モデルチェンジ前の商品
  • お客様から人気のある商品

など、店長を含めたお店側が売りたい商品ですね。

②チームメンバーを決める

次にVMDを考えるメンバーを決定します。スタッフ1人に任せるのではなく、少数の幅広いメンバーを選出する事で様々なアイデアが出るようにします。

選出方法
  • 幅広い年代のメンバー
  • ツールの作成が上手い
  • 現場のリーダー
  • 若い、新人の感覚

メンバーは多くても5人程度が望ましいでしょう。あまり人数が多くなると逆にまとまらなくなってしまい、少なすぎても活発な意見交換が出来ません。

また、現場のリーダーは実際の営業時に店内スタッフを引っ張る力がある為、成功しやすく、逆に若いスタッフや新人スタッフはお客様に近い感情を持っているので意外に参考となるアイデアが生まれやすいです。

③購入ユーザー層を考える

次に売りたい商品を買ってくれそうな架空の購入ユーザー層を作ります。この架空のユーザー層をつくる事をペルソナ設定といい、マーケディングを行う上で非常に重要な考え方の一つです。

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例えば

  • 眠気覚ましの商品 → 運転中に眠くなった運転手
  • 生活必需品 → 買い物に来た主婦
  • 幼児向け商品 → 小さな子供を連れた若い夫婦

といったように具体的に商品から考えられる購入ユーザー層を決めます。

④店内の導線を考える

購入ユーザー層が決まれば次に店内の導線を考えます。

お店の入り口からレジまで普段お客様がどのような流れで動いているかをチェックします。どこのスーパーも商品の配置が似たような感じなのは導線を考えているからなんですね。

  • 入口付近
  • レジの近く
  • あえて通路の邪魔になるように配置する

一見通路の邪魔になりそうなポイントにあえて配置する事でお客様の目に留まりやすくするのも一つのVMD手法です。

⑤商品の飾り付けを考える

POPを配置したり、アパレルショップで例えると色々なバリエーションのマネキンを配置する事でお客様の購買意欲を掻き立てます。

店内のスタッフが準備したPOPを使ってお客様に説明するといったオペレーションも有効な手法です。

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⑥店内スタッフのオペレーションを考える

最後に店内スタッフのオペレーションを考えます。

  1. 誰が
  2. 誰に
  3. 何を使って
  4. どのように

という様な流れに沿って決めましょう。

例えば①店内リーダーが、②売りたい商品を見ているお客様に、③準備したPOPを使って、④試着や試用を勧める

といったように具体的に決めると分かり易いです。

ここまで決める事が出来れば後は実践しながら都度変更、対応していきましょう。

さいごに

このようにVMDの手法はアパレル業界以外にも幅広く用いる事が出来ます。

この記事を読んでもらったあなたのお店や職場で役に立ちそうであれば、是非あなたが発起人としてお店や職場で展開してみて下さい。

以上、少しでもあなたの職場のVMDについてお力になれたら幸いです。

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
mokki
2018年に30歳となり、第一子となる息子が誕生。田舎の中小企業に勤務。 朝起きて、仕事に行き、帰ってきては寝る。という同じ様な毎日から抜け出したくてブログを始める。自身の経験を基にお役立ち情報を配信しています。

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