今やスマートフォンやタブレット端末の普及により、指先一つで欲しいものが買え、翌日~翌々日には自宅に届くといった便利な世の中へと時代が変わりました。
ユーザーも欲しいものをネットで調べ、欠かせないものとなったWEBマーケティング手法。私もWEBマーケティングに携わり、本来重視しなければならないポイントがいくつか見えてきました。
今回は企業が「商品をWEB上で商品を販売したい」というWEBマーケティングの中で重要な「ユーザーの4つの行動欲求」と「3つの魅力の伝え方」についてご紹介させていただきます。
この手法は個人のアフィリエイターの方にも役立つ情報だと思いますので是非最後までお付き合い下さい。
目次
WEBマーケティング:はじめに
今回は分かり易く説明する為に、私の趣味の一つである「釣り」を例に挙げて紹介させていただきます。
ではここからあなたは「釣り道具」を販売している会社の販売促進を担当している部署の社員になりきって下さい。
会社から「新規ユーザーの獲得」という方針が掲げられ、あなたの部署ではこの方針を検討した結果、「新しく釣りを始める人」をターゲットにWEB上で販促施策を打つ事になりました。
そこでまずはランディングページ(以下LP)を作る事になり、LPを作る為には掲載する情報の整理から始めます。この時、ユーザーの持つ4つの行動欲求に対する考え方を基に作成する事が非常に重要となります。
商品を売る為に必要な一枚のWEBページを指します。
ではユーザーの持つ4つの行動欲求とは一体何なのか。
WEBマーケティング:ユーザーの4つの行動欲求(マイクロモーメント)
4つの行動欲求とはユーザーが”何かしたい”と思った瞬間を指し、これをマイクロモーメントといいます。本来はそれぞれ別で考える事が多いですが、私はこれを掛け合わせる事で更に強力なLPが出来ると考えています。
Googleが提唱するユーザーの欲求が発生する瞬間であり、WEBマーケティングを行う上で非常に重要な考え方です。
では各項目ごとに会社のWEBサイト運営者視点で一つ一つ見ていきます。
①知りたい
今回のターゲットは「新しく釣りを始める人」であり、まずはターゲットがどんな情報を欲しているかを考えます。
- 釣りってどんなもの?
- 釣りって楽しい?
- どんな道具が必要なの?
これが一つ目の「知りたい」という行動欲求となり、今の時代であればカバンからスマートフォンを出せばすぐにそれが調べられる状況にあります。
つまりは釣り初心者用のWEBページを準備する必要がある訳です。
- 釣りがどんなものなのか
- 釣りに行くとどんな楽しい事があるのか
ここでは釣りの楽しさをWEBページ上で掲載するのがポイントです。
②行きたい
釣りの楽しさを知ったユーザーは次のステップとして釣りに行きたくなるはず。
これが二つ目の「行きたい」という行動欲求であり、LP上では「初心者にオススメの釣り場」など、釣りスポットの情報を掲載すると良いでしょう。
- トイレがある
- 駐車場がある
- 釣り餌が近くに売っている
など、釣り場情報を掲載しましょう。
ユーザーの次の行動を想定し、釣り場の情報を掲載するのがポイントです。
③したい
釣り場の情報を得たユーザーは次のステップとしていよいよ釣りを体験したくなります。
これが三つ目の「~したい」行動欲求となり、LP上では釣り具の紹介や釣り教室の開催など、実際に釣りに行く為に必要な情報を掲載すると良いでしょう。
- 初心者にオススメの釣り具セット
- 初心者向け釣り教室の開催
など、釣りに行くまでに必要な情報を掲載します。
必要な釣り具の情報や仕掛けの情報を掲載するのがポイントです。
④買いたい
釣りに対する知識を得たユーザーは最終的に釣り具を買う行動へと移ります。
これが「買いたい」という購入欲求となり、最終的にユーザーに購入いただく事で会社の利益に繋がり、新しいユーザーを獲得するといった目的を達成する訳です。
釣り具ごとに値段を掲載したり、釣り初心者向けのセット販売などを掲載するのがポイントです。
ここで大切なのが最後の「後押し」であり、いわばこの段階はゴール前なんですね。最終的にユーザーが購入に至らなければゴールにならない為、商品購入ページへのフローはしっかりと考えましょう。
このようにマイクロモーメントとはその都度発生するユーザーの欲求が生まれる”瞬間”を指し、この行動欲求を理解していればWEB上でどんな情報を掲載しておけば良いか考え易く、各行動欲求をストーリー化し上手く掛け合わせる事で作成したWEBページも一貫性のあるユーザーにとって分かり易いものとなる訳です。
ではユーザーに購入していただく為に最後の後押しとは何か。
WEBマーケティング:3つの魅力の伝え方
最終的に購入に至らなければ意味が無いというのは先述の通りで、次は購入の後押しをしてあげる事を考えていきます。
ユーザーが商品を購入するにあたり、3つの魅力をそれぞれ伝える事で付加価値が生まれ、購入率が高まります。
では順に見ていきます。
経済的魅力
経済的魅力とは商品の値段であったり、購入時のメリットであったりと、文字通り経済的な理由が決断材料となる事を指します。
- 自社商品が他社と比べて金額的に見劣りしないか
- 購入後の保証といったアフターサービスはどうか
- セット割商品の設定
といったユーザーが購入しやすい環境を作る事が重要です。
前述したマイクロモーメントを考え、素晴しいLPが出来上がったとしてもライバル会社との値段差が大きければユーザーは離れてしまいます。そうなってしまっては勿体ないです。
機能的魅力
機能的魅力とはその商品の魅力を指します。
- このロッドは軽くて疲れにくい
- このリールの撒き心地は最高だ
- このルアーは魚がよく釣れる
商品そのものの魅力を詳しく紹介する事でユーザーはその商品に対する信頼度がグッと上がります。
心理的魅力
最後は商品に対する評価や口コミといった心理的魅力です。
- 購入者のレビュー
- 購入者の口コミ
- 多くの釣り人が使っている!などのキャッチコピー
私たち日本人には特に効くんじゃ無いでしょうか。多くの釣り人が使っている!なんて謳われていたら欲しくなっちゃいますよね。
ただ、この心理的欲求についてはレビューや口コミといった運営者側では操作できない部分でもあるので難しいかもしれません。
キャッチコピーについては嘘はいけません。誇大広告といって景品表示法に反します。
WEBマーケティング:LPの構成
では今までの話からLPを構成してみましょう。私が担当者であれば以下の様な構成にします。
かなりざっくりとした構成案ですが、大枠であるLPにマイクロモーメントを盛り込みます。
最終的には商品を購入してもらう事がゴールとなる訳ですが、商品購入ページを挟む事で3つの魅力を伝え、更に購入への後押しをします。
また、写真やイラストを間に使用する事で読みやすいページに仕上がります。
WEBマーケティング:LPの告知
せっかく出来上がったLPもユーザーの目に入らなければ意味がありません。そこで多くの企業はGDNやYDNといったバナー広告やリスティング広告を打ち、作成したLPへの流入を図る訳です。
GDN・YDNとは
- GDN → Googleディスプレイネットワーク
- YDN → Yahooディスプレイネットワーク
の略であり、Yahooのトップページやニュース記事の中に表示されるバナー広告や、Googleの場合はアドセンス広告や提携サイトといった幅広いメディアで広告が表示されます。
リスティング広告とは
リスティング広告とは検索連動型広告といってGoogleやYahooの検索エンジンで検索した際に1番上に表示される広告を指します。
どちらの広告タイプもターゲットをセグメントによって広告を打ち分ける事ができます。
- 性別
- 年代
- 趣味傾向
- カテゴリー
など、キャッシュを含むビッグデータを基にユーザーの持つ属性ごとに広告を打ち分ける事。
企業の様にお金を支払ってWEB広告を出稿すれば出来たばかりのLPであっても掛けた金額に応じたアクセスが見込めるという事になり、後はLPの導線とWEB広告のセグメントさえしっかり実施していれば自然と購入ページに辿り着くユーザーが増えていく事でしょう。
さいごに
いかがでしょうか。もう釣具屋さんで働けるんじゃないでしょうか。
今回は私の趣味である「釣り」に例えて紹介させていただきましたが、この手法自体は商品を問わず実践できる手法です。また、会社や企業のLP以外にも個人のブログやホームページでも活用する事が出来ます。
Amazonを筆頭にヤフーや楽天といったネットショッピングの力が強い為、独自にECサイトを立ち上げる事は厳しいかと思います。
そこでマイクロモーメントを掛け合わせて強力なLPを作成し、そこに3つの魅力といった付加価値を加える事で一貫性のあるページとなるでしょう。
WEBマーケティング業界も日々目紛しい変化が続いています。そんなWEBマーケティング手法を一例として紹介させていただきましたが少しでも参考になれば幸いです。
それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。