最近注目されているオカヤドカリ。我が家でも2018年の4月から飼い始めました。
ヤドカリと聞くと海水が必要に思えたり、何かと手間がかかるイメージですが、意外と手間が掛からず飼育する事が出来るので興味のある方は是非飼育を検討してみて下さい。
目次
オカヤドカリって?
愛くるしい瞳と独特な動きで癒してくれるオカヤドカリ。ここ数年でマイナーペットながら、飼いやすさと相まって人気が高まってきています。オカヤドカリは沖縄で暮らすヤドカリの仲間で、名前の通り成体は陸上で生活しています。日本では国の天然記念物に指定されており、許可を得た業者でないと捕獲は禁止されています。
なんでも食べる雑食性と手間のかからなさや可愛い動き、円らな瞳で1人暮らしの方から社会人の方まで人気沸騰中です。ヤドカリをペットに!?なんて驚く方もいらっしゃいますがふとした仕草がホントに可愛いんです。
オカヤドカリを飼うにあたって必要なもの
- 水槽(ケース)
- サンゴ砂(砂利、砂)
- エサ(エサ入れ)
- 水場
- 湿度計、ヒーター(冬場)
最低限、上記5つが必要になってきます。全て揃えても1万円もあれば十分だと思います。
項目ごとに詳しく紹介していますのでよろしければそちらも参考にしてみてください。
【水槽編】
【砂場編】
【水場編】
【湿度・温度編】
それでは順に説明していきます。
水槽(ケース)について
まず1番最初に必要になってくるのが水槽(ケース)。個体のサイズや何匹同時に飼うのかにもよりますが、小さな個体を1匹だけ飼う場合などは虫かごでも問題ありません。ただ、もし自分がオカヤドカリだったとしたらやっぱり大きな水槽がいいですよね。
ちょっと大げさですが、人間でいう「地球」がオカヤドカリでいう水槽になると思います。我が家では観賞魚用の水槽を使っていますが、水槽内のフチがシリコン素材のようなもので埋められており、オカヤドカリは鋭い爪でよじ登ったりします。思いもよらないところをよじ登ったりするので脱走しないように蓋をするなど対策が必要です。
サンゴ砂(砂利・砂)について
オカヤドカリを飼育するにあたって、水槽内の砂選びは重要です。生息地が沖縄なので私はサンゴ砂一択でしたが、渓流砂でも飼育は可能なようです。
オカヤドカリは脱皮する際に砂の中に潜って脱皮します。この脱皮時のトラブルで死んでしまうケースが多いのでオカヤドカリが潜れる量を確保する必要があります。水槽を大きくすると水槽内の砂の量も増えてしまいますのでそのあたりはお財布と相談。
我が家ではこんな感じで砂を片側に集中させて、オカヤドカリが潜れるスペースを確保しています。右端に写っている黄色いケースの中に入っているのもサンゴ砂で、細かめの粒子状の砂を入れています。オカヤドカリは簡単に登ったりして楽しそうにしています。
使っている砂はコーラルサンドの3番。番号は砂の粒の大きさを表しています。大きくなればなるほど粒が大きくなります。オカヤドカリは細い糸のような糞をし、その糞が砂中に混ざってしまうので定期的な掃除が必要です。
脱皮の際に砂中に潜るんですが、私が体験した例で、3カ月近く砂中に潜ったままという事がありました。中々砂上に出てこず、何度も掘り返してみようかな…という不安に駆られましたが辛抱強く待った結果、無事に脱皮して出てきました。砂中で脱皮している時は焦らず気長に待ってあげましょう。
サンゴ砂の掃除方法は下記記事を参照ください。
オカヤドカリのエサについて
オカヤドカリは雑食性なので基本的になんでも食べます。ポップコーンが好きで、オカヤドカリ専用のポップコーンがあるほど。我が家でもポップコーンをはじめ、小松菜や煮干し、晩御飯の残りなどをあげています。ポップコーンへの食いつきが良いからといってポップコーンばかりだと栄養が偏ってしまうので野菜もあげてください。皆大好き!ポップコーン!
脱皮の際にカルシウムが必要なため、カルシウムが豊富な野菜や小魚をあげると喜ぶかもしれません。ちなみに我が家では焼き魚が大人気です。といっても、私が食べ終わった後の骨を与えるだけなんですが、夢中になって食べてます。
エサを入れる入れ物はなんでもいいと思います。ただ、ツルツルしているものだとオカヤドカリが入れなかったり、逆に出られなかったりするので注意が必要です。
水場(海水)について
オカヤドカリは腹部で皮膚呼吸をするため、呼吸するために殻の内部に少量の水を溜め込んでいます。そのため、水槽内に水場を設置することは必須になってきます。
注意したいのがツルツルした容器と水の深さで、ツルツルした容器に水が深すぎると溺れて死んでしまうことがあるんです。その点に注意すれば容器に関してはどんな物でも大丈夫です。水については真水を使用。水道水を使う場合は1日以上汲み置き(カルキ抜き)したものを使います。
よく聞かれるのが「海水」について。必須ではありませんが、私の経験から言うと海水の有無ではオカヤドカリの動きに差があるように思います。可能であれば与えてあげた方が良いでしょう。我が家では人工海水を使って1週間に1度海水を与えています。
湿度計、ヒーターについて
オカヤドカリを飼育するにあたって、温度と湿度の管理が必須。そのためにも室温計を準備しましょう。そんなに高いものでは無いので価格よりも性能重視で。
温度:25℃前後
湿度:60%〜80%
多少の誤差は大丈夫ですが、温度が15℃を下回ると危険なのでシートヒーターを使うなど対策が必要です。夏場も30℃を超えないようにしましょう。我が家で使っているのはピタリ適温プラス(3号)ヒーターについては電球タイプやマットタイプなど様々なものがありますが、我が家ではシートタイプのものを使用しています。名前の通りピタリ適温です(笑)このヒーターを水槽のフタの裏に取り付け上から温めています。
レイアウトについて
最低限必要なものをご紹介しましたが、他にも宿替え用の殻や、隠れられる物、ガジュマルの木など、オカヤドカリが喜ぶものはたくさんあります。
- 左下:カジュマルの木
- 中央:餌場場①
- 右下:帆立の貝殻にエサまたは人工海水
- 右上:水場
- 上部:サンゴ、餌場
ガジュマルの木はオススメです。登ったり、葉を食べたり、根元で潜ったり。ガジュマル自体も元気に成長しており、水槽のフタに接触する程になりました。我が家では木の上で眠っているシーンをよく見かけるので安心できる場所となっているようです。
オカヤドカリを飼育してみて
私は昔からペットが好きなんですが、妻がペットの毛や匂いが苦手という事もあってオカヤドカリに辿り着きました。
まず思ったのが飼育が簡単という事。簡単というと語弊があるかもしれませんが、基本的には温度と湿度の管理、水場とエサ場の管理をしていれば問題なく飼育が出来ます。湿度と温度も大きな変化はありませんのでそこまで頻繁にチェックする必要も無く、エサについてもヤドカリ自体が小食なのですぐに無くなるという事はありません。
1番気になるのが脱皮の時。砂中から中々出てこず心配になりますが、脱皮時は手伝ってあげる事も出来ず、ひたすら待つ事しか出来ません。今の所、脱皮の失敗もありませんので温度、湿度管理だけしっかり行っていれば大丈夫でしょう。
オカヤドカリは10年程生きるという事もあり、長い付き合いになります。その点も踏まえて飼い主としての責任を持ってこれからも飼育いきたいと思います。