イベントやキャンペーンを企画したりする時にありがちなのが、「こんな事がしたい!」「あんな事がしたい!」と、やりたい事が1番始めに出てくる事。
やりたい事があるのは良い事なんですが、イベントやキャンペーンを進めていくうえで最も重要な事は「何の為にやるのか」という目的なんですね。
今回はイベント、キャンペーンを企画する上で重要な目的を考える事から実際の流れを説明させていただきます。
新しくコンビニをオープン!
まず分かり易く説明していく上で今回は新しくコンビニをオープンする店長として考えていきましょう。
まずここでありがちなのが、
- おにぎりを安売りしよう!
- ドリンクを安売りしよう!
といったキャンペーンの内容が先に決まってしまう事。悪い例ですね。
目的を考える
1番はじめに「目的」を考える事から始めましょう。
私はコンビニの運営経験もありませんが、もしコンビニを新しく経営するなら以下のように考えます。
- 認知拡大(新しくコンビニが出来る事を利用者に知ってもらう)
- リピーターを増やしたい
- 客層の把握(利用される客層の把握)
大きくこんな感じでしょうか。リピーターを増やしたいというのもまずはお店に来てもらわない事には始まりませんし、今回は新店オープンという事から「認知拡大」という目的が1番の目的だと思います。
利用される客層の把握は近くに学校や会社が無いかといった点からある程度把握できるかもしれませんが、実際はオープンしてから把握する事になるでしょう。
という事で今回コンビニを新しく新店オープンさせるにあたって1番の目的が「認知拡大」となり、次に利用者の再来店(リピーター)を増やしていくと繋がっていきます。
目的から告知方法を考える
【~今回の目的~】
- 認知拡大
- リピーターを増やす
決定した上記の目的から告知方法とコンテンツ(内容)を決めていきます。
まずは認知拡大という目的を達成する為には何をすればいいのかといった点。新しくコンビニが出来たという事を利用者の方々に知っていただく必要がありますよね。
では実際に利用者に知っていただく為には何をしたらいいのか。
- ご近所へチラシを配る
- SNSを開設し、配信
私ならまずはチラシを配りますね。いわゆるDH(ダイレクトハンド)とよばれる物です。ダイレクトハンドであれば人的コストは掛かりますが、新聞や折込チラシのような広告料は掛かりません。もちろん予算があれば折込チラシも有効な手段です。
また、地域にもよると思いますが最近はインターネットやスマートフォンの普及から新聞の購読者数が減少しています。特に若者は新聞をとっていない方も多いと思います。そこで、Twitterやインスタグラム等のSNSの出番です。
最初はフォロワーもいない状態から始める事になりますが、SNSの良い所はチラシを配り歩く人的コストが発生しない事と、配信するにあたっての広告料が発生しない事です。ボタン一つで配信できますし、イベントやキャンペーンの内容によっては思わぬ拡散力を生むかもしれません。使わない手はありませんよね。
中身(コンテンツ)を考える
今回の目的は1番に認知拡大。認知拡大をする為にご近所へチラシを配ったり、SNSで告知する事は決定しました。次は中身(コンテンツ)ですね。いくら告知量を増やした所で内容が薄いとお客様は来店してくれません。
ここで同時に考えたいのが2番目の目的である「リピーターの増加」。リピーターの増加を狙うには1回目の来店時に何らかのアクションが必要です。
コンビニ運営の経験がないので商品の原価等分からず、現実的かどうかは分かりませんが、私ならオープンイベントのコンテンツとして以下のようなものを考えます。
- おにぎり●個目~半額
- ドリンク●本目~半額
- 学生証提示でチキン等のカウンター商品●%引き
- 12:00 ~ 13:00のお弁当●%引き
おにぎりやドリンクの割引は新店オープンの目玉に設定し、学校や通学路が近いのであれば学割を設定し、近くに大きな会社が多く存在するのであればお昼の1時間だけお弁当の割引等。
コンビニという数多く存在している性質上、他店との「差別化」を図る事が重要です。近くに学校があれば「このコンビニは学割があるから…」と選んでもらえるきっかけになるかもしれません。
また、リピーターを増やしたい手段の一つとして、次回来店時から使えるクーポン(おにぎり10円引き等)を発行するのも有効だと思います。
考え方
今回はコンビニをテーマとしましたが、コンビニであれば利用した事がある人がほとんどだと思います。考え方の参考として、自分に置き換えて考えるのが1番良いと思います。
立地条件にも左右されがちですがお得な情報があれば少々遠くてもそっちのコンビニに行くかもしれませんよね。
CS(顧客満足)について
今回のイベント、キャンペーンの企画からは少し逸れますが、リピーター増加を考える上で忘れてはいけないのがCSです。
CSとはCustomer Satisfaction(カスタマーサティスファクション)の略称で顧客満足度の事を指します。
業種問わず様々な企業でCSの向上に意識が向けられています。たくさんあるコンビニの中から自分のコンビニを選んでもらうにあたり、CSも大変重要になってきます。
一つの例ですが、通勤前にコンビニに寄ったとします。
- A店では会計後に「有難う御座いました。」
- B店では店員さんがスーツを着ている事に気づき、会計後に「お仕事お疲れ様です。またお越しください。」
どちらの対応が気持ち良いでしょうか?
例えスーツを着ている全てのお客さんに言っていたとしても私ならB店の対応の方が気持ち良いと感じますね。
言葉一つで印象がガラッと変わるものです。こういう積み重ねがリピーターを増やす事に繋がると思います。
まとめ
今回は分かり易いようにコンビニで例えましたが、これはコンビニに限らず言える事です。
まとめるとイベントやキャンペーンを企画するにあたりまず大切なのは「何の為に」「どうなりたいのか」といった「目的」から考える事。
目的さえしっかりしていれば間違った方向には進みません。後は一緒に企画したり、働くメンバーとその目的を共有し、その目的を達成するにはどうしていけばいいのかという点を考えれば自然と流れが見えてくると思います。
もちろん予算もあると思いますので今回のコンビニの場合は店長がリーダーとして進めていきましょう。(他の業種の場合もリーダーを決めるのは大切です)