雑記

新車購入で失敗しない為の知識 値引きだけが全てじゃない自動車販売店選びは慎重に!

新車購入で失敗しない為の知識

首都圏にお住いの方は交通網に困る事は少ないかもしれませんが、田舎になればなるほど車は無くてはならない存在です。

近年は残価設定型クレジットや自動車リースサービスなど新しい購入方法がどんどん増えていますが、若者の車離れが進んでいるとされ、「趣味の車」から「移動の為の道具」へ、ユーザーの車への気持ちも変化してきています。

いくら安い車を選択したとしても100万円はくだらない高額商品であり、多くの場合で人生で住宅2番目に高い買い物と言えるでしょう。

今回は過去に日産、マツダ、トヨタ、ホンダと様々な車を乗った事のある3級ファイナンシャルプランナーの資格を持つ私が、車を買う・買い替える際に知っておくと良い知識や自動車販売店が考えている事をまとめてみましたので車購入時の参考になれば幸いです。

自動車購入のタイミング

自動車が必要になるタイミングは大きく分けて4つに分かれます。

  1. 家族構成の変化(出産、子離れ 等)
  2. 暮らしの変化(単身赴任、引っ越し 等)
  3. 子の成長に伴う増車
  4. 事故や故障、不具合による買い替え

少々不便でも我慢できるレベルから、お子さんの送り迎えや介護等で必ず必要なレベルまで様々ですが、今回は車を買う・買い替えるというのを前提にお話しさせていただきます。

自動車販売店が考えている事

車を購入する際に必ず足を運ばないといけないのが自動車販売店です。おそらく街を走っていると一度は看板を見た事があると思います。

車の購入を検討する前に、まずは「敵」を知る事から始めましょう。最終的に「敵」から「味方」となっていれば購入に関して後悔する事は少なくなると思います。

自動車メーカーと自動車販売店の違い

自動車メーカーと自動車販売店は同じ会社だと認識されている方が多くいますが、この二つの会社は「全くの別会社」である事が多いです。

自動車メーカーとは

トヨタ / ホンダ / ニッサン / ダイハツ / マツダ 等

誰もが聞いた事がある大手の自動車メーカーの事で、全国、海外の各地にある工場で自動車の開発、製造を行っております。

自動車販売店とは

ホンダカーズ●● / トヨタカローラ●● / ●●マツダ 等
(●にはその地域の名前が入ったりします)

自動車販売店は自動車を作っている自動車メーカーから、その車を売る事が認められている会社です。自動車販売店は自動車メーカーから「車を仕入れ、ユーザーに販売する」事で利益が出る訳です。電気屋さんなんかと同じです。

私たちが車を購入する時はこの「自動車販売店」から購入する事になります。

ここからは自動車販売店の考え方について。

固定費カバー率を考えた経営

まず、最近の自動車販売店は固定費カバー率という指標を考えて経営している会社が多く、この手法は小売業では非常に重要な考え方です。

固定費カバー率とは人件費や固定資産費といった毎月決められた金額の経費を固定費と言い、その固定費を一部の収益で賄おうという考え方です。

例えば固定費が100万円だとします。その会社がA(60万)、B(40万)、C(20万)とそれぞれの商品で収益が出たとするとA+Bの二つの商品の収益で固定費が賄えるので、Cの商品20万円分がそのまま利益に繋がる訳です。

すると、会社は【AとBの商品の利益目標】≧【固定費】とする事でAとBの商品が目標達成すると、AとB以外の商品が売れれば売れる程利益が出せるようになるんですね。

車を購入する時にセールスマンから「クレジット」や「任意保険」、「メンテナンス」の話をされるのはこの為だと思われます。

次はセールスマンの車の売り方について

セールスマンの車の売り方

住宅や車を購入した事のある方ならご存知だと思いますが、車を購入する際は「商談」と言って、車の代金からいくら値引きをしてくれるのか納得いくまで話をする事が出来ます。

その際にセールスマンは「利益」の事を考えて商談をする訳です。例えば90万円で仕入れた車の販売価格が100万円だとすると会社に残る利益は10万円です。

その車を買うのに「今すぐに買うから15万円値引きしてくれ!」と言った所でセールスマンが首を縦に振る事はあり得ませんよね。赤字ですから。

ただ知っておいて欲しいのは、今乗っている車を下取りに出したり、クレジット(ローン)を組んだりするとまた話は変わってきます。

下取りした車を販売する事で別の利益に繋がりますし、ローンを組む事で利息が発生するのでその分利益となります。

分かり易く例えると

A:100万円の車を5万円の値引きで95万円で売る
→ 仕入原価が90万円なので5万円の利益

B:100万円の車を15万円の値引きで85万円で売る
→仕入原価が90万円なので5万円の赤字ですが、ローンを組んだ事で10万円の利息が発生し、5万円の利益

同じ5万円の利益なのに値引きに10万円も差がありますよね。

同じ車を買ったのにBさんの方が値引きが大きかった!とAさんは思うかもしれませんが、購入者によって値引きの金額が違うのは購入する時の条件が違うからなんですね。

商談時の駆け引き

セールスマンが「利益」を加味した上で車を売る事を考えているのは先述した通りで、値引き額が少なければそれだけ利益が出る事になります。

逆に私たちも出来る限り安く購入したいと思っているのでわざと予算を低めに言ったり、他のお店を回ってみたりと条件の良い所を探します。

セールスマンも恐らくノルマ等があるので車を売りたいはず。ですが、お互いが腹の内を探っている間はいつまで経っても進展しません。

セールスマンに「この人は本当に車を買う気があるのかな…」と思われても有利にはならないのでまずは購入の意思がある事をハッキリ伝え、迷っている車があるのなら「●●と迷ってます」と伝えるとその違いを教えてくれると思いますし、ある程度の予算を教えてあげると色々なプランを出してくれると思います。

後は後述する自動車販売店選びを慎重に。

車検や点検などの整備

車に関しては購入後にオイル交換やエアコンフィルター、ワイパーゴムといった消耗品のメンテナンスが必ず必要になり、車に詳しい方であれば自分で交換する事も出来ますが、多くの方は自動車販売店もしくはカー用品店で交換する事になります。

購入した自動車販売店では、点検の時期になると連絡をくれます。これは購入したお店でしか分からない情報なので他の会社やカー用品店には無い武器と言えます。

当然、車検や点検をしてもらう事で会社の利益が発生する為、自動車販売店は購入した私たちに「点検の時期ですよ」と点検を進めてきます。

一つだけ言えるのは会社の利益になるのも大きな目的と言えますが、言わばお客様の立場である私たちが日常生活で安心・安全に車を使用できる様に点検をしてくれているのです。

よく自動車販売店の点検は値段が高いと言われていますよね。自動車販売店では点検時に交換部品が出たとするときちんとした純正部品で対応してくれます。

また、車を点検してくれる整備士もきちんとした資格を所有しており、陸運支局から「指定工場」とされている事で車検を通す事が出来るのです。

ただ、車に詳しく自分である程度のメンテナンスが出来る方であれば検査ラインを通すだけで済む車検の方が安く済みます。

民間業車やガソリンスタンドと比べ、自動車販売店の点検の値段が高いのは純正用品を扱っているという点と、そのメーカーのきちんとした整備資格を持った整備士が点検する事による作業費(工賃)が含まれているからです。

私たちが考えるべき事

私たち購入者が考えないといけないのは車という性質上、買って終わりという訳にはいかないという事。

車を乗る上で、税金はもちろん車検や点検をしないといけないという点や任意保険に入らないといけないという点。

実際に車を買ってからのお付き合いの方が長い為、自動車販売店とセールスマンは慎重に選ばないといけません。

購入したい車を探す

まずは購入したい車から探します。明確に「この車が欲しい!」というのがある方はここは飛ばして下さい。

基本的に

  • 何の為に使用するのか
  • 何人乗る必要があるのか
  • 車の外観や機能の好み

等で考えれば問題ないと思います。

我が家で考えると「私と妻と2歳の子供」の3人家族ですが、もう1人子供を考えているので週末に家族と出掛けることを考えるとチャイルドシートを付けられる4人以上乗れる車が望ましいです。もっと細かく考えると、ベビーカーも載せたいし荷物も多いので荷物がたくさん積める車がいい。

これだけで選択肢は限られてきます。おそらく我が家の場合はミニバンタイプの車が必要です。

車のタイプが分かれば次は該当する車を探します。我が家の様にミニバンタイプであればステップワゴンやセレナ、ヴォクシー等。

ある程度車種が絞り込めたので、後は自動車メーカーのホームページ等で外観のデザインや金額、装備を調べて実際に見てみたい車種を決めます。

自動車販売店を探す

購入したいと思える車が見つかれば次はその車が何処に行けば買えるのかを調べます。これも自動車メーカーのホームページに掲載されていると思うのでまずは家の近くのお店をあたってみると良いでしょう。

個人的な意見になりますが、行ってみたいと思った自動車販売店のホームページをチェックすると良いと思います。

  • きちんと更新されているか
  • その自動車販売店がどういう会社なのか

私の場合、企業のホームページは会社の顔だと私は思います。ホームページの運営さえまともに出来ない会社は信用出来ない。あくまで個人的な意見ですが。

自動車販売店とセールスマンを”選ぶ”

購入時はもちろんですが、購入後に安心して車に乗る為にも信頼出来る自動車販売店とセールスマンを”選ぶ”のは非常に大切です。

人間同士ですから合う合わないも当然ありますし、逆にお互いが腹を割って話す事が出来、友達の様なお付き合いが出来れば困った時にこちらも気軽に聞きやすいし、セールスマンも話しやすいと思います。

言い方がやらしいですが、車を安全、安心して乗る為には車検や点検をしっかり受けなければならないし、車検や点検を受けるという事は自動車販売店にお金が入るという事で、お互いがWin×Winの関係で成り立っている訳です。

セールスマンが嫌がる事

次にセールスマンが嫌がるであろう事を紹介させていただきます。

車を買うのか買わないのかハッキリしない人

セールスマンも会社から給料を貰って働いています。私たちには分かりませんが、厳しいノルマを課せられているはずなので限られた時間を有効に使いたいはず。買うか買わないか全然分からない人にあまり時間を使いたくないのが正直な所だと思います。

色々なお店をたくさん回ってとにかく値引き

私たちにとっては値引きは大きければ大きい程嬉しいです。ある程度の値引きを提示され、セールスマンも申し訳なさそうに「本当にこれ以上は無理なんです…」と言われれば限界の値引きに近いんだと思います。

その見極めは非常に重要で、他の店の見積もりを持っていくと嫌がられますが、逆に言えば「この人は他の店で買うかも」という危機感を与える事も出来ます。ですが、やりすぎは禁物です。

他社でクレジット(ローン)を組む

自動車販売店は自分の会社でローンを組んでもらわないと利息が入ってこないので他社でローンを組む事を阻止したいと感じているはず。

選択権はこちらにあるので現金一括で支払える方以外は値引きと色々な所で展開されている自動車ローンの金利を比較して考えましょう。

一般的には自動車販売店のローンは少々利息が高い様に思います

ファイナンシャルプランナーの立場から言えば、現金一括で購入できる余裕があるのであれば、現金一括で購入することをオススメします。

車検、点検を他社で受ける

上記のローンと同様に、車検や点検といった購入後のサービスを受けてもらわない事には会社の利益に繋がりません。

ガソリンスタンドの方が安いから、知り合いに車屋さんがいるので 等、色々な理由はあると思いますが単純に値段だけで判断しない様にしましょう。

車を買うオススメの時期

車を買うのは9月や3月の決算時期が安い。とよく言われてますよね。ハッキリ言いますが実際はいつ買おうがほとんど変わりません。実際に私も新車の購入時にセールスマンから「毎日決算ですよ」と言われました。

自動車販売店は定期的にキャンペーンをしていますのでそのキャンペーンが魅力的であればその時に購入するのが良いです。

知っておくと良い事は

1.車種の発売時期によって値引きが違う

例えば同じ金額帯の今月出たばかりの車Aと発売から5年経っている車Bだったらどちらが値引きが多いと思いますか?

当然発売から5年が経過しているBの車の方が値引きが大きいです。

車は一般的に5年前後でモデルチェンジするケースが多く、モデル末期であればその車は売りにくい商品となるので値引きをたくさんしてでも売りたいと思う訳です。

2.会社には目標がある

自動車販売店には会社である以上「月に●●台」売る等の販売目標があるはずです。

例えばアナタが車を買いに来た時に「後1台販売出来れば目標達成」だとすると多少の無理をしてでもアナタの1台が欲しいはずです。

3.決算で収益を上げたい

多くの自動車販売店で9月と3月が決算時期となっていますが会社として確かに決算月の収益は上げたいはず。

ただ、車というのは契約注文してから納車まで日数が掛かり、発生主義として経理処理をしているのであれば車を納車して初めて利益になるので3月に契約注文しても納車が6月だと3月の利益にはなりにくいのです。(数年前にスズキのジムニーの見積もりをしたら納車に1年かかると言われた事もありました。)

全体で見ればいつかは利益になるので私たちお客様が9月と3月は安い!と思っている事に乗っかってキャンペーンを打ち出しているのだと思います。

さいごに

いかがでしたでしょうか。車の買い方、自動車販売店の考え方等、少しでも参考になれば幸いです。

私は車の購入の他に、バイクも購入しておりますが、最初に商談するセールスマンがそのまま担当になるケース多いです。

住宅の購入も該当しますが、担当になってくれるセールスマンと良好な関係を築ければ購入後も安心して車に乗る事が出来ると思います。

それでは最後まで閲覧いただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
mokki
2018年に30歳となり、第一子となる息子が誕生。田舎の中小企業に勤務。 朝起きて、仕事に行き、帰ってきては寝る。という同じ様な毎日から抜け出したくてブログを始める。自身の経験を基にお役立ち情報を配信しています。

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